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東海設備チラシ:水道管豆知識「ポリエチレン管の歴史」

給水用ポリエチレン管はL-LDPEによる2層管(東海設備)





ポリエチレン樹脂は、1933年にイギリスのICI社によって開発されました。欧米諸国おいては、早くから広く一般産業用や家庭用に使用されていました。また、ポリエチレン管についても水道用給配水管や農工業用配管など広範囲に使用されていました。



日本において、水道用ポリエチレン管は、1953年頃から使用されるようになりました。当初低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を用いた小口径の給水管として使用されはじめました。



1955年頃からは、第一世代高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)の給水管も使用されるようになりました。しかし、1970年頃に第一世代HDPEのき裂漏水事故、さらに1975年頃にはLDPEの水泡はく離事故が多発し、これらの管の撤去、他種管への布設替えが緊急の課題となりました。これに対して、HDPEの耐き裂性の向上を図るため、1980年頃には耐き裂性が向上した第二世代HDPEを用いた給水管が開発されました。しかし、第一世代HDPE管への水道界の不信感は根強く残りました。



一方、LDPEの水泡はく離事故は、その後の調査の結果、ポリエチレン管に含まれるカーボンブラックが、水道水中の塩素により、ポリエチレン樹脂の劣化反応を促進することが判明しました。1988年に、内層にはカーボンブラックが入っていない層、外層にはカーボンブラックが入っている層がある2層管が開発されました。今日では、給水用ポリエチレン管のほぼ100%がL-LDPEによる2層管となっています。



その後、1989年にベルギーのソルベイ社によって、第三世代HDPEと呼ばれる高性能ポリエチレン樹脂(HPPE/PE100)が開発されました。このHPPE/PE100は、青いポリエチレン管ですので、通称青ポリとも呼ばれています。1995年に発生した阪神淡路大震災のときに、ガス管に使われていましたが、被害がなかったことから注目されるようになりました。



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